縁付(えんつけ)工程と体験内容[その1]


[縁付箔(えんつけはく)の紙仕込み(かみじこみ)]

1. 紙の裁断 / 下地紙(したじがみ)

箔打紙用の和紙(下地紙と呼ぶ)を18cm角~19.5cm角に裁断します。


2. 塵掃(ちりはき)

下地紙の表と裏面に付着しているごみや塵(ちり)を取り除きます。


3. 灰汁打ち(あくうち)

下地紙10~20枚ごとに、濡らした楮紙をはさみ、下地紙に湿り気を与えた後、灰汁打ち機で叩きます。


4. 手数(てかず)

叩かれた下地紙は、紙同士が互いにくっついているので1枚ずつはがし、再度重ねて叩きます。紙同士がくっつかなくなるまで同様の作業を繰り返します。


5. 灰汁漬け(あくづけ)

燃やした稲藁に湯をかけて抽出した灰汁汁に、下地紙を浸します。


6. 濡れ干(ぬれぼし)

十分に浸した紙をしぼり棒を使って固く絞り、くっついている下地紙を一枚ずつはがし、ござの上に並べて干し、水分を取り除きます。


7. 灰汁打ち(あくうち)

ある程度乾いた下地紙を、灰汁打ち機で叩きます。


8. 手数(てかず)

灰汁打ち機で叩いた後の紙はくっついているので、はがして集めて叩き、またはがして集めて叩く作業を繰り返し行います。次第に紙がくっつかなくなると、1回目の灰汁処理が終了します。紙の状態を見ながら、二灰汁、三灰汁と行います。


9. 火上げ(ひあげ)/ 箔打紙(はくうちがみ)

二灰汁以降から、熱源の前で紙をパラパラとめくり、湿気を飛ばして乾燥させます。乾いた紙はふくらみがあるので、アク打ち機で叩きます。これで箔打紙の完成です。